低金利の長期化が続く中、逆境をものともせず成績を伸ばす支店と目標未達が続く支店の差が顕著になってきました。
成績の良い支店の特徴は、非常にシンプル。
本業である「中小企業への融資」を伸ばし、貸出金利による収益増のみならず、顧客との信頼関係を元に周辺商品の販売をも伸ばす支店経営を続けていました。
一方、目標未達が続く支店は、本部からの目標達成圧力に押され、目先の売上を追求した結果、見込客のみならず顧客からも敬遠され「伸びしろ」を自ら摘んでしまっていました。
急がば回れ…過去10年を振り返ってみると、中長期視点で本業を追求した支店が地道に成長路線を歩んでいたのです。
それでもいまだに大手都銀では、企業風土改革として「銀行員による新規事業創出コンテスト」を開催し、本業とは全く無関係の方向に目を向ける始末。
「シナジー効果の働く事業(仕事)に集中する」という経営の鉄則を、経済の要である銀行員自身が忘れてしまっていることが、銀行業の長期低迷の元凶になったことが、露呈し始めているのが現状です。
バブル崩壊以降、銀行は長い冬の時代を過ごしてきました。
「土地関連融資の総量規制」をトリガーに地価下落、株式など金融資産までもが暴落し、銀行には莫大な不良債権が発生。
「三洋証券」「北海道拓殖銀行」「山一證券」が相次いで経営破綻したことで、政府は公的資金の注入により信用不安を抑止すると同時に、各銀行の経営基盤の強化を促すために「金融制度の自由化」「金融検査マニュアル」を策定。
振り返って考えると、政府が銀行・証券・信託の相互参入を後押しした背景は、日銀の低金利政策に耐えられる組織だけを救うことだったのかも知れません。
そう考えると、超低金利で収益の出にくい環境下、必死になって収益の多様化を図るのは、ある意味仕方のないことなのかも知れませんが…
バブル崩壊による莫大な不良債権処理が完了したとして、「金融検査マニュアル」が廃止されました。これにより、融資をするに際して担保や保証を必要以上に重視した基準から、中小企業の事業内容を評価して実態を重視した基準に変えていかなければなりません。
また、中小企業の将来の見通しや経営計画を評価するだけではなく、非財務情報・営業力・販売力なども評価する必要がでてきているのです。
今後の生き残り、勝ち残り戦略を考えると、今こそ王道経営を貫く時代に来ているのではないでしょうか。
成長が見込める中小企業に望まれる融資をし、彼らの繁栄を持って、銀行も繁栄する。
- 優れた商品・サービスによって、幸福を享受する消費者
- 優れた商品・サービスを開発し、営業活動によって潤う中小企業
- そしてそれを支える銀行
三方よしの理想的な姿を実現することが、日本経済の発展に寄与することは間違えありません。
本業に徹した支店経営を続ける銀行マンは、中小企業経営者からは本物のバンカーと尊敬されます。そして、尊敬するバンカーだからこそ、融資以外の取引も喜んで中小企業経営者は受け入れてくれるのです。
理想的な姿を実現させるのは、決して簡単ではありません。
しかし、簡単でありませんが、複雑な課題でもありません。
貸出先の中小企業は、3年後、5年後、10年後と成長を続け、滞りない返済をしてくれる事業を営んでいるのか…
この正しい判断が、本物のバンカーの「道しるべ」となるのは不変の真理です。
そこで「財務諸表」や「事業計画」では、決して読み取ることができない「将来性、成長性のある中小企業」を見抜くノウハウを共有する研究会を発足します。
資金繰りに苦しむ中小企業には「そもそもダメな企業」と「階段の踊り場にいる企業」がいます。
銀行のみならず、民間企業も取り巻く環境が激変しています。
その激変している時代に「階段の踊り場にいる企業」を見抜くのは、具体的な営業活動からの逆算した事業分析が有効です。
一般的な事業計画書では見抜くことはできない「階段の踊り場にいる企業」を見抜く慧眼が養われると、融資判断に恐怖感を覚えることがなくなります。
【王道バンカー育成研究会 ファシリテーター】
- 大手都銀の審査部出身で、若手に寺小屋を開講し、優秀外交賞を受賞させるなど、若手育成の現場を経験した「現場に根差した経営コンサルタント」である高窪氏。
- 売れない商品を採算事業に育てた実績を著書「営業を設計する技術」に書き示した生粋の中小企業上がりの「営業戦略系コンサルタント」藤冨氏
この2名をファシリテーターとして、隠れた有望投資先を選りすぐれる王道バンカーの育成研究会をスタートさせます。
1行3名まで参加可能です。
中堅社員、若手社員の同時育成を図れる一石二鳥の研究会にしていきたいと考えております。もちろん支店長自ら参加し、社員の成長過程を見守ることも可能です。ぜひ、人員を襟すぐって、ご参加ください。
ファシリテーター プロフィール

株式会社 結コンサルティング 代表取締役 髙窪 祥文
王道バンカー育成研究会 事務局長
三和銀行(現三菱UFJ銀行)、東京スター銀行、三井住友銀行の行員経験を元に、中小企業のオーナー社長と銀行の「架け橋役」となり、成長事業の育成に貢献する独立コンサルタント。
行員時代は、法人4,000社以上を担当、審査部担当者としての企業審査は1,000社超の経験。有望な融資先を発掘するために、若手育成にも尽力し、優秀外交賞を受賞させるなど、若手育成にも心血を注いだ。
現在は、中小企業経営者のための銀行活用方法やファイナンス、金融の知識や活用方法、人材の育て方などを指導している。
著書
- 「実務家のための電子記録債権とサプライヤーファイナンス」 共著
事務局長からのメッセージ
本部稟議での「本当にこの会社は大丈夫なのか?」という担当役員の質問に、自信を持って答えられますか?
「金融検査マニュアル」の廃止に伴い、中小企業の評価は困難を極めています。
この研究会で自信を持って担当役員に答えられる「将来性・成長性のある中小企業を見抜く目」を手に入れてください

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則
日刊工業新聞社 独壇市場獲得実践塾 塾長
「売れない」を「売れる」に変える営業戦略設計師。
顧客に営業をするな、市場に営業をしろ!を信条に、思うように売れない商品をV字回復させてきた実績が評価され、かんき出版の代表取締役が直々に編集担当となり「営業を設計する技術」を出版。
鶏卵農家から、専門的な工業系企業まであらゆる業種の中小企業の真の強みを言語化し、売上増大につなげる「伴走型のマーケティング・営業支援」が評価され、近畿経済産業局をはじめ、東京都中小企業新興公社、商工会議所、日刊工業新聞社などを通じて、全国の中小企業の業績回復指導に東奔西走している。
事業の潜在的成長力を見抜く目と具体的な成長路線を描くクリエイティブ能力には、定評がある。
著書
- 売れないを売れるに変える「営業を設計する技術」
【王道バンカー育成研究会 概要】
開催 | 2023年 2月 2日(木)18:30スタート
|
---|---|
会費 | 50,000円/月(税別)
|
無料事前説明会(オンライン)
お申し込み後、ZOOM IDをお送りします。
- 2023年 1月 12日(木) 15:30−17:00
- 2023年 1月 18日(水) 15:30−17:00
- 2023年 1月 24日(火) 15:30−17:00
事前説明会で「王道バンカー育成研究会」の参加意義のご説明及び、進め方等のオリエンテーションを実施します。
入会を前提とした説明会ではございません。「どんな学びが得られるのか?」「実践的なノウハウは、本当に得られるのか?」など、興味本位でのお気軽な参加で結構です。
激動の社会に勝ち残る”道”を一緒に探求して参りましょう。
発足オンライン説明会 お申込フォーム
参加者特典

ご参加いただいた皆さまには、
説明会終了後に日本アイ・オー・シーの
藤冨氏執筆の「営業を設計する技術」を
進呈致します。