第198話 新規事業に『金の匂い』をつける

2016.3.8

 

「今、流通業向けの新商品を開発しようとしているのですが…上手くイクと思いますか?」

 

毎月、定例会を行っている企業さんが、新たな新商品を企画していました。

 

久しぶりの新商品です。

 

でも残念ながら、話をきいただけではピンと来ません。

お金の匂いがしないのです。

 

そこでどうやれば、「お金の匂い」がしてくるだろうか…と思考の整理をしながら、ディスカッションを進めていくと、だんだん匂ってきたのです。 お金の匂いが。

 

面白かったので、具体的な内容は伏せることを条件に、話の骨格だけコラムで公開することをご許可頂きました。

 

新規事業に金の匂いをつけるプランニング法 − 皆さんにも「おすそ分け」したいと思います。

 

会議の席で「藤冨さんはどんな時にお金の匂いを感じるのですか?」と社長から聞かれたのが、そもそものスタートです。

 

私は営業マン出身なので、どのように営業トークを組立てれば、契約がとれそうか? という視点から、まずは考えていきます。

 

このとき一連の営業プロセスをイメージしていくと、「売れる!」「うーん、難しい」という判断がつく訳です。

 

 

一連の営業プロセスとは、「商談の場のセッテイング(キッカケづくり)」「商談」「プレゼン」「クロージング」。

 

この中で、お金の匂いに最も関係深いのは《キッカケ》づくりになります。

と言うのも、この《キッカケ》を作るのが、営業プロセスにおける一番のボトルネックになるところであり、この《キッカケ》さえ作れば営業活動の8割程度は終わったようなものだからです。

 

この《キッカケ》づくりは、電話や飛び込み、DMなどのプッシュ戦略においても、パブリシティや広告、展示会などにおいても同じこと。

 

市場に投げ掛ける《言葉のパンチ力》次第で、商談のキッカケが容易く生まれたり、まったくの無反応だったり…と、言葉力によって雲泥の差が生まれていきます。

 

では、その《言葉のパンチ力》を決める要素はなにか?

 

ここがわかると、これから新商品を開発するのであれば、その要素をコンセプトに折り込むことが出来ます。

 

また、鳴かず飛ばずの新商品で何をやっても売れない場合でも、この言葉のパンチ力を意識して、売れる切り口をブラッシュアップすれば、突如として売れ出す可能性が出てきます。

 

その《言葉のパンチ力》を決めている3要素をご紹介しましょう。

 

 

1.時代の変化を織り込むこと。

なぜ、私たちは“今”この商品・サービスを社会に提案するのか?

その問いに答えることで人々は「ニュース性」を感じ、聞く耳をたててくれます。

  • パート、アルバイトが集らず深刻な人材不足が続いている。
  • 商品の小型化、高性能が進み、部品の小型化要求が強まっている。
  • 働くスタイルが多用化しており、新たなマネジメント体制が求められている。

 

 

などなど、時代の変化や社会の歪みまたは法律の改定などによって生じる「問題点」や「課題」を解決する切り口を見つけていきます。

これを一言で表現できる「言葉」が見つかると、パンチ力が宿ります。

 

 

2.これまでの常識を覆すこと。

これまで信じていたことや何の問題意識もなく慣習としてやっていたことをいきなり否定されると人は、その話を聞きたくなります。

・高級車に乗っていると女性からモテる(常識)

→ 高級車に乗っていると、若い女性からは軽蔑される(新常識)

・高血圧の人は、塩分を控えなくてはならない。(常識)

→ 塩分を積極的取らないと逆に動脈硬化になる。(新常識)

  • パソコンは仕事をするうえで必須の道具だ。(常識)

→ パソコンを全社員から取り上げたら、売上が3倍になった。(新常識)

(新常識は“たとえ話”です)

などなど、これまでお客さん自身が自分でも気がつかなかった問題点をあぶり出されると、それを解決したくて溜まらなくなります。

まゆつばもの…と思われ、スルーされるリスクの伴う切り口ですが、確かなエビデンス(証拠)を突きつけることで突破できます。

 

 

3.特徴を強烈に打ち出すとライバルがいなくなる切り口

特徴を打ち出すのは良いが、ライバルは否定するな!と、営業の世界ではよく言われていますが、これを真に受ける営業マンは正直言って売れないタイプです。

もちろん、モロに否定するのは、相手が嫌悪感を抱くので避ける必要はあります。
しかし、購買プロセスにおける比較検討段階で、ライバルの存在に無頓着では売れるはずがありません。
事実、売れる営業マンは、暗にライバルがいなくなるように興味関心を惹き付けて購買意思決定を促します。

つまり、特徴を徹底的に見込客にインプットすると、ライバルがいなくなるように会話を組立てているのです。

この3つ目のテーマは、キッカケづくりのあとの商談にも強く影響する「言葉力」です。

 

この3つのウチの最低でもどれか、出来れば3つとも市場に投げ掛ける言葉に組み込む事で、金の匂いがする企画へと生まれ変わっていきます。

 

御社では、新規事業のプランニングおよび営業活動のなかで、金の匂いをつけてから世にアピールしていますでしょうか?

 

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