第244話 部下の営業計画の実現性を一発で見抜く方法

2017.1.24

 

 

 

「経営計画を営業計画に落とし込む……前回のコラムを読んでドキッとして、すぐに営業部長に聞きました。事業計画をどうやって達成しようとしているのか、と…。

残念ながら、まったく考えていませんでした。」

 

先日、クライアント企業の社長さんと一献傾けたときに「前回のコラムの話題」となりました。

 

前回のコラムをざっくりと一言で纏めると「事業計画で立てた売上目標が、営業計画に落とし込まれていなければ、目標など達成できるはずもない…」という主旨でした。

 

じゃあ、その営業計画はどうやって立てるのか? そこまでは言及していなかったので、そのアプローチを知りたい…ということです。

 

詳しくお話を聞くと「月別の売上目標」までは纏められていても、その数字をどうやって達成しようとしているのか…突っ込んで聞くとシドロモドロになってしまい「とにかく頑張ります!」としか言わないとのこと。

 

これではコラムでも指摘したように、42.195kmのマラソンをダッシュで走り出す危険性すらあるわけです。

 

42.195kmをある一定のタイムで走り抜けるか否か…この実現性を掌握するには、どのようなトレーニングをしてきたか?を聞くのが一番です。

 

意気込みも、気合いの入り方も知る必要がありません。

「具体的に、どのような“努力目標”を立て、それを実現するための“行動目標”」を尋ねれば一発で実現性を見抜くことが出来ます。

 

例えば、42.195kmを4時間切りで走る目標を立てたら、1kmを5分41秒で走る必要があります。

 

3kmのトレーニングでも、6分を切れなかったら、フルマラソンで4時間を切ることなど到底不可能なことは誰にでも分かります。

 

なので、「努力目標値」を定めます。

1km 5分前半で走る!と決めることが「努力目標値」の設定です。そして、その達成に向けた「行動目標」を立てる必要があります。

 

これは営業も一緒です。

 

部内で6億の数字目標を6名の営業マンで達成する事業目標があったとします。

 

一人あたま1億円です。

 

月別の目標にすると833.3万円… まぁ各人が1000万円を目標にしていれば、落としどころとして1億達成という感じになるでしょう。

 

ただ、ここまでで思考がストップしていれば、まず各人営業目標は達成出来ません。

 

理由は単純です。
どのように行動すれば結果が出るか…なにもイメージ出来ていないからです。

 

月1000万円をどうやってやるの?という具体的な行動目標です。

 

@100万円の商品なら、月に10本決める必要があります。

商談の成功確率が20%なら、商談件数は50件必要です。

となると、月間、20日稼働だとすれば、1日に2.5本のアポイントが必要になるわけです。

 

では、その2.5本のアポを取る「努力目標」は、どのような手を打っているのか?

 

この「努力目標」が定まって、はじめて「行動目標」の実現性が評価できるのです。

 

 

月に50件のアポを取るには、DMを何通出すのか? テレアポなら何件電話をするのか? 飛び込みなら、1日何件回るのか?

 

ホームページから商談を掘り起こすなら、ニーズと合致したキーワード検索数は月間何件あるのか? 資料請求は、その内何件を目標とするのか? 資料請求から何件アポが取れるのか?

 

 

相手や環境に依存しない数字と、依存する数字に見極めていくことが大切です。

 

 

1日、100件電話する。

1日、20件新規の飛び込みをする。

半期で3000件のDMを出す。

月間、検索需要数1万件になるまでキーワードを洗い出し広告を打つ。

 

などなど、これらの「行動目標」は、相手や環境に依存しません。

自分がやるか、やらないかで、目標が達成できるか否かが決定します。

 

ところが、いくら「行動目標」をしっかりと立てても、努力目標が達成できなければ、「売上目標」を達成することは出来ません。

 

月1000万円売り上げる。

1日に2.5本のアポを取る。

月に10件の商談を決める

 

 

これは、相手や環境によって影響を受ける「努力目標」です。

 

相手あってのことなので、目標達成は、厳密に言えば自分ではコントロール出来ません。

 

しかし、努力目標を達成させるための「作戦」は自分で決定(コントロール)することが出来ます。

 

アポを2.5本取る為の工夫。

商談を20%の確率で決める工夫。

 

つまり、相手や環境に依存せず、自分で打てる手数を考えていれば考えているほど、売上目標の達成は、現実味を帯びてくるわけです。

 

逆に言うと、行動目標も明確でない、努力目標値を引き上げる作戦も不明確…

では、目標達成などは絵空事で終わるのは火を見るより明らかなわけです。

 

ちなみに、私はサラリーマン時代に、どう考えても予算を達成させる策が思い浮かばずに、販売単価を引き上げる作戦にでたことがあります。

 

売上の基本構成要素は、アタック数×アポ率×成約率×販売単価です。

 

このうち、通常の営業活動で自分が決めるのは、アタック数。

そして、アポ率や成約率を引き上げる「作戦」だけです。

 

でも、数字がまったく届かないうえに、打ち手も尽くしてしまいました。

 

考えられる予算達成方法は、販売単価を上げるのみ。

これが功をなしたのですが、とにかく考えうる打ち手を尽くしていたことが、第三の道を掘り起こすキッカケにもなったわけです。

 

 

 

いずれにせよ、営業計画を本気で達成しようとしているか否かは、「行動目標」と「努力目標を達成させるための“作戦”の有無」をチェックすれば、一発で実現性を見極めることが出来ます。

 

ぜひ、一度自社の営業マンに尋ねてみてください。

その数字を達成させるためのプランを聞かせて!と。

 

 

追伸

努力目標値の難易度…つまり行動が成果に結びつく確率は、「商品」「市場」「行動(アプローチ)」の構成要素で決まります。

3月10日のセミナーでは、努力目標値の難易度を下げ、成果に結びつきやすい環境づくりをお伝えしていきます。

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