とことん「本質追求」コラム第9話 下手な鉄砲、数を打ってもあたらない

先日「波及営業」の初セミナーを開催しました。

皆さんのアンケートを結果を見る限り、成功したかな・・・ホッとしていますが、その中でも特に嬉しかったのは、実践でバリバリ活動している経営者の方より、明日からでもやってみたい!と書かれていたアンケートです。

正しいフレームワークで、適切な行動をすれば、必ず成果につながります。
正しいフレームワーク・・・ここがポイントです。

売上が伸び悩む産業が多い中、いまやアホみたいに行動量を増やしたところで、成果に結びつくはずもありません。

よく考えてみればわかることです。

どこの企業もギリギリの人数で大量の仕事量をこなしています。
ようするに一杯、一杯なんです。
そんな中、御用聞き営業がしょっちゅう顔を出してきたら腹がたちませんか?
私なら、いい加減しろ! と怒鳴り散らすでしょう。

「どうせ来るなら、土産話くらい持って来い!」と。

セミナーでも「こんな営業イヤ」と感じる営業マンはどんなタイプですか?
と聞くと往々にして「自分のことしか考えない人」、「自分の商品ばかり話す人」と一様に皆さんおっしゃいます。

でも、世の中に受け入れられているのは、営業マンのケツを叩き「とにかく行動だ~」とバカの一つ覚えのように吠えるだけ営業法だったりします。

ハッキリ言いますが、下手な鉄砲、数を打ってもあたりません。
カギ穴の違うカギをいくら突っ込んでも、いくら力任せに回しても、扉が開くはずもありません。

だいたい世の中の営業マンが全員「大量行動」し出したら、社会はどうなりますか?
3分おきにテレアポがかかって来たら、電話を壊したくなるでしょ。
5分おきに飛込営業がきたら、硬球を投げつけたくなるでしょ。
社会がどうなるか・・・他社の動向がどうなるか・・・それくらい思考を張り巡らせられないようでは、いつまで経っても結果が出るハズもありません。

そもそも「思い通りに成果が出ない理由」を営業マンのせいにしている時点で、経営者失格です。

ドラッカー氏は、事業の目的とは「顧客の創造」であると言いました。
私も同感です。

自社のビジョンを一番理解しているのは、社長です。
自社に最も相応しい顧客層を理解しているのも、社長です。
そして変化する顧客心理を一番見極めなくてはいけないのも、社長です。
言うまでもなく、自社のビジョンは顧客なくして語れないからです。

アサヒビールの社長が長い間業績不振に陥った時、再建を任された樋口社長が最初に取った行動が全国の酒販店をまわるトップセールスです。

大企業の社長でさえ、売上をつくり出すのは社長自身がやっているのです。
中小企業がそれをやらずして、どうするのですか?

営業で成果を出すためのフレームワークは社長自らがつくり出すこと。

その一つの選択肢として、波及営業がお役に立てれば、私にとってはこの上ない幸いです。
現に、右肩あがりで成長している経営者の方や今夏に株式公開する企業の営業責任者の方も、先週末のセミナー受講後におっしゃっていました。

「結果が出ている時って、自然と波及営業を使っていましたよ。 あとはコレをどれだけ意識的にやるか。ですね」と。

そう、出来る人は既にやっているのです。
あとは、これを意識的に実践に移すだけなのです。

私も自分自身がやってきたこと、友人のトップセールスが実践してきたこと、成功している企業が取り組んできたことを理論的に体系立てただけです。
理論が先ではありません。
実践で上手くいったことをノウハウとして提供しやすいように体系立てただけです。

私の祖父は、著書で「実践の上に理論が生まれ、理論が実践を効果的にするとともに、実践が理論を発展させる」と書いていました。

まさに、私もそう思います。

実践なき理論は、たんなる空論です。
理論なき実践は、同じ過ちを繰り返す愚か者の行動です。

不透明な時代だからこそ、王道に立ち返り、正しいフレームワークのなかで、徹底的に活動することが大事だと考えております。