とことん「本質追求」コラム第22話 失敗する「新市場開拓」と成功する「新市場開拓」_vol.1

前回のコラムで取り上げた「利益が潤沢に湧き出る新市場の発掘」

頭では分かっていても、どうやったら自社にとっての新市場を発掘できるか良くわからないと・・・と弊社主催のセミナー参加者の方からご質問のメールを届きました。 

「コラムでご回答しますね」とお約束したので、今日は前回に引き続き「新市場開拓」についてお伝えしたいと思います。 

ちょっと具体的なアイディアを出しながら「新市場発掘の着眼点」を見てみましょう。

例えば、ニンニク料理・アルコールの後の口臭を防ぐ「口中清涼剤」の場合。

この市場プレイヤー(メーカー)での最強商品は、なんと言っても「ブレスケア」です。 シェアを調べてみると、なんと80.1%も握られています。 

ランチェスター戦略から見ると73.9%以上のシェアを取られていると、勝ち目はないと言われています。

つまり、仮に御社が後発で「口中清涼剤」の分野に進出してもボロ負けすることは目に見えているわけです。

販売先である「コンビニ」や「キヨスク」「ドラッグストア」などの主流の販売チャネルに提案しに行っても、商品レベルで誰でもが”知覚”出来る”差”がない限り、「一昨日来やがれ!」的な扱いを受けるのは間違いありません。 

そんな営業努力は、中学生のちょい悪坊主がプロボクサーに喧嘩を売るようなものです。 

でも、もう開発してしまって・・・何とか売りたいんですよ。
という場合は、仕方ありません。
脳みそを絞って「売れる突破口」を見つけ出す他ありません。 

戦闘技術から発想すると、「兵力を叩き潰すか」か「補給路を絶つか」のどちらかですが、どちらも相手が強すぎて、その路線での戦術採用は不可能です。 

仕掛けたら、間違いなく、返り討ちにされてしまいます。 

となると、次の策は、強者の見えないところで”勢力”を拡大させていくしかありません。

そこで、コンビニ、キヨスク、ドラックストア以外の販売チャネルに、提案することができないか?

と 考える訳ですが・・・ この手の相談を受けて企業の方とお話すると、大抵の人は「今までの売り先と類似した売り先に視点」がいってしまいます。 

コンビニ、キヨクス、ドラッグストアの次は・・・「スーパー」かな?とか。 

しかし、これでは競合他社も同じような発想をするだろうし、目立ってくれば100%ひっくり返されます。

バイヤーはサラリーマンですからね。 

社内評価に関わることであれば、カンタンに寝返る人が多いので、仮に新規開拓に成功しても、NO1企業があとから提案してきたら、売り場から追放されてしまいます。 

これは明らかに失敗する「新市場開拓」の典型的パターンです。 では、どうやって「新市場開拓」を成功させるか・・・。 

これは、最終顧客の【行動モデル】と流通経路の【欲望】の両方からアプローチすると、ブレイクスルーの糸口が見えてきます。

これを書き出すと、とてつもない長文になりそうなので、次回のコラムでお伝えしたいと思います。 

次回へ続く。