とことん「本質追求」コラム第36話 事業目標を達成させる「着眼点」の持ち方

あけましておめでとうございます! 
日本アイ・オー・シーの藤冨雅則です。 
1月1日だからメルマガはお休みしようと思ったのですが、「一年の計は元旦にあり」と言いますので、気を引き締めてコラムを執筆しました。 

年始早々から仕事の話かよ・・・と言わず、ぜひお付き合いください。 今日は、1年の始めに相応しいテーマをお届けしたいと思います。

年初になると、みなさん目標を立てると思います。 
目標を描いた当初は、それがスムーズに達成される映像が浮かびワクワク・ウキウキするものですが、現実はそう甘くありません。
必ずと言って言いほど「問題」が勃発したり、思わぬ「課題」が突如として浮かび上がってきたりします。 

私は、コンサルタントと言う職業柄「事業を飛躍させるための”営業戦略ノウハウ”」を提供して、筋肉質の事業体質になるためのお手伝いをしています。 
しかし、そのままスゥーっとノウハウが導入できるわけではありません。 必ずと言って言いほど、導入を遮る問題が生じます。

それをどう解決するか。 
この着眼点を持っておくと、悩む時間が短縮できます。

その着眼点とは『目標と問題の構造化して見渡す』ことがポイントとなります。 

魚を上手にさばく為には、骨や身の構造を理解していなければなりません。
どんなに立派な包丁を持っていても、どんなに高度はスキルを持っていても、魚はさばけないのです。
アジ、さゆり、かつお、あんこう・・・肉質も違いますし、骨の構造も違うから、全部さばき方が違います。 

これは、営業戦略を組むときも全く一緒で、対象となる目標や問題の構造を掌握しないことには、正しく問題をさばくことはできなのです。 

事業が思うように立ち上がらないと、私たちはどうしても「やれ道具が悪い」だの、「スキルが足りない」だの、思いがちです。 
「売れないのは当然さ! 今は営業の時代じゃないよ、インターネットの時代だよ!」 という言葉に安易に乗って、広告費をドブに捨てるような行為なんて、まさにそうです。 

「なんだか、よく分からない時代になってきたなー」と思われたら、まずは経験したこと、または理解しやすい実例に学ぶことで、構造を理解するように心掛けてみてください。

例えば、インターネットを使って、月間100件の見込客を集める目標を立てたとします。 
そこに広告代理店の営業マンがやってきて、「まずは、ホームページを見てもらわなければ何も始まりません。
私がオススメする広告なら、月に3000人は見てもらうことは出来ます」と自信満々に言われ、契約してみると、まったく問い合わせが増えない。 

「なんだ、あの営業マン調子のいいこと言いやがって・・・ネットなんて効果ないじゃないか!」と、目標未達を「道具」のせいにしてしまう・・・。 
まさに、構造を理解しないで「道具」に頼ってしまった典型例です。

このような問題に直面した場合、経営者はネットの世界を理解する必要なんてありません。 
他の現実になぞらえて構造を問い詰めるほうが先決です。 
(もちろん理解するに越したことはありませんが・・・)

例えば、ネットの世界をお店の経営に置き換えてみましょう。
銀座の一等地にお店をオープンしても、看板や店頭デザインに魅力がなければ、お店に入ってきてくれません。 
お店に入ったとしても、店の品揃え、店員の接客技術に魅力がなければ、購入してくれません。
自分自身が顧客になったときの事を想像すれば、リアルにイメージできると思います。 

ネットの世界も同じです。
広告そのものに魅力がなければ、店は存在していても、店(ホームページ)に入ってきれくれません。
お店(ホームページ)に入ってきても、商品写真や説明が貧弱だったり、セールス技術が組み込まれていなければ、購入(問い合わせ)もしてくれません。 
つまり、店員の教育もせず、商品の陳列も最悪・・・そんな状態で高い家賃の銀座に店を出すのは自殺行為だと気がつけば、まず広告の前に「どうゆうホームページなら問い合わせが増えるのか・・・」と対策を練りこんで行く必要性があることに気がつきます。

また、本当に銀座に出店することが、正しい意思決定なのか?を考える事も必要です。
自社が取り扱う商品が、大衆商品なら「銀座」よりも「上野」の方が、家賃もやすく、売上も上がるかも知れません。 

購買につながるまでのフローをきっちり分けて考え、「どの要素が重要課題になるのか」「各要素をどのように最適化するのか」と、目標を構造化して見渡すことが、成功への第一歩となります。 

そして、目標に突き進む中、想定外の問題が浮上した際、どの要素が原因なのかを想定し、ピンポイントで対策を打ち全体への影響を掌握することで、成功確率を極限まで高めていくことが出来ます。

と、年始からお堅い話しになってしまいましたが・・・

構造化を行うと、困難にぶち当たっても次々と対策がアタマに浮かびやすくなるので「心が折れない」という最大のメリットがあります。

ぜひ、目標を描く際に、達成に向けての構成要素をできるだけ細かく分けてみてください。 
そして、構成要素に優先順位をつけ、各要素それぞれに行動目標を立ててみてください。 
これなら、どんな高い目標でも、どんな困難な状況にぶち当たっても、クリアできるはずです! 

それでは、楽しいお正月をお過ごしください!