とことん「本質追求」コラム第43話 商品販売戦略の成功パターンを学ぶ

前回のメルマガで「ジートル(Zeetle)」という商品を取り上げ、販売戦略にミステイクをしている…という書いたところ「どんな失敗をしているのですか?」という質問を頂きました。
それも2件同時に。

という訳で、今日は「ジートル(Zeetle)」の商品販売戦略は、こうやれば成功する!と言う大胆発言に至るまで突っ込んでお伝えしたいと思います。 

「ジートル」は、先週もお伝えした通り、店舗運営者が、自店の顧客を会員化して、キャンペーンなどの告知をプッシュ通知するためのツールです。

さらに、来店したらiPhoneを小さな端末にスマホをかざすと「ジーッ」という音とともに来店したことを記録してくれます。

キャンペーンの反応率を測定するには、最適な機能です。

この「ジートル」が競合他社と大きく違う所は、メルアドも住所もゲットしない所。 スマホのアプリを「個人」とみなして、プッシュ通信をするわけです。

また「おサイフケータイ」の入っていないスマホでも、非接触型のICカードと同等の機能を備えもっている「アプリ」がついているところです。 

この新システムは、シンプルではありますが、非常に斬新な発想をもとに作りこんでいるわけですが… この手のシステムに携わった事がない方には、この「すごさ」は、理解できないと思います。

どうです?「えっ? だから何なの?」って思っていませんか? 

ここなのです。
「ジートル」のミステイク箇所は。 

新しいモノを普及させていくためには”誰に売っても構わない”というスタイルの販売戦略を組んではいけません。

ジートルの現在の加入店舗は、サイト上から見れるのですが、整体院、カフェ、焼き鳥屋から、はたまたキャバクラまで、聞いたこともない個人経営が名前を連ねていました。 

まさに、来るもの拒まず…で何でもかんでも受注してきた痕跡が見て取れます。

商品の凄さ…つまり本来伝えるべき「価値」を正しく伝達させるためには、誰が利用しているかが、とても重要になってきます。

例えばです。 

ジートルの「個人情報をゲットしなくてもプッシュ通知が出来る仕組み」が先駆的な外食産業に導入されて始めました。 
マクドナルド、スターバックス、サイゼリア、さらにディズニーまでが導入をし、各社とも会員数、売上ともに110%以上の伸び率を実現しています! 

と歌えば、「仕組み自体の凄さ」がわからなくても、これはスゴいかも!と多くのチェーン店や店舗経営者が注目してきます。 
これは一種の同調行動でもあります。 

しかし、無名の個店ばかりを受注したところで、マックもスタバも興味を示すはずもありません。 

田中角栄氏の秘書として活躍された早川茂三氏の言葉ですが …
「水は高きから流れ、人は低きから高きを求める」
という原理原則が、商品販売戦略の中でも働いているのです。

一度、下位層に普及した商品を上位層に持っていくのは至難の業です。 
しかし、上位層から商品を普及させれば、水が流れるように商品が売れていきます。

そのためにも、商品販売戦略において、ジートルが提供する「価値」を最も良く理解し、活用し、利益を享受できる「顧客層」の基盤をまずは固めなければなりません。

価値を理解できない顧客は、普及の妨げにさえなるからです。 

そして、その顧客層を市場として捉え、その市場の中で最も影響力のありそうな顧客から獲得していくことが大切です。 

これが実現できれば、パブリシティにも載りやすいし、DMやホームページなどの飛び道具の反応率も上がります。 

営業スタッフも特別なスキルを持っていなくても、普通の人が普通に説明すれば、「えっ?あそこが使っているの!」と興味関心を示してくれます。 

事業を成功させるためには、商品力は非常に大切です。
しかし、商品力だけでも事足りません。 
販売戦略と両輪が咬み合ってこそ、力強い推進力が得られるのです。

これが、私が提唱している「波及戦略」の骨格になります。 

ご興味のある方は、ぜひ一度セミナーに来て、豊富な事例をもとに深い学びを得に来てください!

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