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第295話 市場と如何にして対話をするのか?

 

 

 

「市場との対話が大事なのは、もっともだと思います。ただ、具体的にどうやって対話をすれば良いですか?」

 

先日、経営者の集まる会食で、コラムを読んでいます!という方が偶然にも隣の席に座りました。

世の中は、本当に狭いです。悪いことはできませんね。

 

せっかくのご縁なので、具体的な手法をお伝えしました。

 

まず、新商品と既存商品とでは、スタート地点が異なりますので、分けて考えて参りましょう。

 

新商品だと、顧客の声を聞くわけにもいきませんから、そもそも対話なんて出来ません。

と、普通は思います。

 

だから、エイヤー!と上市してしまう。

広告を打ったり、営業マンを送り出して、その反応で「売れる、売れない」を判断してしまっているわけですが…

 

売れていれば、結果論として良いのですが、売れていない場合は、非常に残念な結末を迎える羽目になります。

 

売れる潜在力があるのに、そこで諦めてしまうからです。

 

拙著「営業を設計する技術」(https://www.j-ioc.com/books-teachingmaterials.html)には「売れないを、売れるに変える」という副題がある通り、これまで藤冨がお手伝いしてきた案件で、「売れない」と諦めかけた商品を売れるに変えた事例が、幾例か取り上げられています。

 

プロジェクトをご一緒してきた社長さんたちは、みなさん骨太の方ばかりなので、結果的に「売れた!」わけですが、新商品は千三つと揶揄されるほど、失敗が多いのも現実です。

 

その失敗の本質は、市場との対話が出来なかったこと。

 

では、どのようにすれば売り出す前に対話が出来るのか?

 

それは拙著でも取り上げている通り「テスト商談」を仕掛けるということです。

 

まず、新商品を売り出す前には、「誰にとって、どんな貢献をする商品なのか?」

このコンセプトは、必ず言語化する必要があります。

これがブレブレだと、セールスの軸が定まらず、現場で右往左往するだけです。

 

誰にとって、どんな貢献ができるのか?

この仮説さえ定まれば、テスト商談ができます。

 

テストの内容は、簡単です。

 

その仮説が正しいか否かを、商談相手にぶつけてみるだけです。

 

仮説が間違っていれば修正すれば良し。

仮説通りであれば、商談の中で相手に響いた言葉を選りすぐって、チラシ、提案書、ホームページ、セールストークスクリプトなど、顧客の接点全てにその「切れる言葉」を織り込んだり、イメージを想起しやすい画像を用意すれば良いのです。

 

売ることが目的ではなく、仮説の検証が目的であれば、冷静に商談内容を分析できるはずです。

 

テスト商談は、ある一例にしか見えないかも知れませんが、現実は「市場の代表者」です。

 

この代表者(テスト商談相手)との対話を通じて、市場に想いを馳せながら、「仮説」をぶつけて検証する、この一手間が、新商品販売におけるその後のセールス活動をスムーズにします。

端折らないことが大事です。

 

 

次に、新商品でなく、既存商品においての市場の対話方法です。

 

多くの経営者や経営幹部は「営業マンの報告」が市場対話の結果だと思いがちですが、それでは正しく市場の声が組織の中に入ってきません。

 

 

 

営業マンの報告は、目の前の顧客だけを見て「市場の声」と勘違いするケースが往往にしてあります。

 

また、顧客の声でさえ、歪曲して組織に伝えてしまいがちです。

 

人間は自己重要感を抱く動物である以上、これはある意味仕方のないことです。

 

なので、信用する・しないという次元ではなく、営業マンの感性フィルターを通さないプロセスを検討してください。

 

その一つの手法が、ホームページのアクセス解析です。

 

ここでも「仮説」が大切になります。

 

わかりやすく店舗経営のイメージを通じて、解説していきましょう。

 

まず、店舗経営では、出店場所を決める必要があります。

そして、その出店場所に見合った魅力的なお店を作ります。

ハードが決まったら、販売に繋がるように、魅力的なレイアウトを考え、店員を教育し、成果に繋げていきます。

 

ホームページも一緒です。

 

出店場所は、検索エンジンにどのように「露出」をさせるかを考える必要があります。

私は、検索エンジンにリスティング広告を出稿することを推奨していますが、これは客層を見極める「仮説」として使っています。

 

成果に繋がるのは、どのようなキーワードを入力する人なのか?が手に取るようにわかるためです。

 

我が社の商品を購入する人たちは、どのようなキーワードを検索エンジンに入力しているのか、まずは「仮説」を立て、それをアクセス解析で検証するわけです。

 

次に露出がいくらあっても、我が社のサイトをクリックして貰わなければ、ホームページが存在しないのも一緒です。

 

このキーファクターになるのが、ホームページのタイトルになるのですが、このタイトルは店の看板と一緒なので、コロコロと変えるわけにはいきません。

 

しかし、広告文書なら、コロコロと変えられます。

 

露出から入店率を計測するのに、アクセス解析上では「クリック率」で見ることができます。

 

魅力的な広告文書になっていれば、クリック率が上がり、逆だと下がるわけです。

 

この仮説と検証こそが、市場との対話に繋がっていきます。

 

ただいくらホームページを見てくれても、問い合わせや購入に繋がらなければ、広告費倒れになってしまいます。

 

店舗経営で言う魅力的な店づくりのステージです。

 

一般的に、魅力のないホームページは、10秒以内で他のサイトに行ってしまいます。

逆に、問い合わせや購入に繋がるのは、商品やサービスによって異なりますが、最低でも2分以上は滞在します。

 

この「滞在時間」が閲覧者にとっての魅力度の尺度になります。

 

ホームページの写真を増やしたり、魅力的に商品を説明する文書を入れたり、Q&Aや事例を入れると、滞在時間にどう影響するのか?

この仮説と検証の繰り返しが、「市場との対話」になります。

 

 

ただ、いくら滞在時間が長くなっても、問い合わせや購入に繋がらなければ、商売にはなりません。

 

ホームページを見た見込み客の不安を取り除いたり、背中を押す「仮説」を企てる必要があるのです。

 

「しつこい営業はしません」

「ご質問頂いてから24時間以内にご回答します」

「ご不明な点はすぐにお答えします」とチャットに誘導したり…

「ご購入後のアフターサービスは実店舗で行っています」

 

 

などなど、閲覧者が抱くであろう恐怖や面倒臭さの「仮説」を想像し、それに対する対策を講じるのです。

 

 

すると、必然的に、問い合わせや購入に繋がる確率が上がっていきます。

 

 

  • 露出度の向上の仮説。(見込客が入力するであろう想定キーワード)
  • クリック率の向上の仮説(看板=広告文書の魅力度)
  • 滞在時間伸長の仮説(ホームページの魅力度)
  • 問い合わせや購入率向上の仮説(顧客心理の深読み)

 

 

これらの数字をアクセス解析で継続的にチェックすること。

そして、問い合わせや購入率の向上の課題を浮き彫りにし、その対策を打ち続けること。

その継続的な姿勢が「市場との対話力」に繋がっていきます。

 

たまたま今回はホームページを例題にしましたが、これはダイレクトメールでも、テレアポでも同じことが出来ます。

ホームページほど、細かく仮説検証は出来ませんが、それでも仮説検証を通じた市場との対話は出来ます。

 

御社では、市場の対話を意識した事業活動が奨励され、実行されていますでしょうか?

 

 

 

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