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第318話 売れる切り口の見つけ方(1)

 

 

 

「営業は努力だけでは無理ですね。知恵勝負であることを再認識できました」

 

 

先週開催しました弊社主催の6時間セミナーにご参加いただいた方からのご感想。

 

おっしゃる通りです。

努力は、結果を出すための「必要条件」であるものの、「十分条件」にはなりません。

 

買い手が情報弱者だった時代であれば、努力と腕力で「受注」を勝ち取ることができましたが、ネットの普及で情報弱者が激減してしまった今は、状況が大きく変わりました。

 

また、競争相手が同業者から、異業種へと広がりました。

 

新聞社は、ネットニュースの配信会社と競争しているだけでなく、SNSと戦っているかも知れません。

エステサロンは、審美歯科や美容外科と戦っているかも知れません。

コピー機販売業は、コンビニの出力サービスやスマホのスキャナアプリと戦って

いるかも知れません。

 

何を言っているのか、わからない人もいるかも知れません。

 

でも、これは現実に「顧客の奪い合い合戦」が起きている市場です。

 

新聞は「情報収集」「隙間時間の消化」という効用を満たしますが、それは抽象的に考えればSNSだって同じ効用を満たしてくれます。

 

エステは、「美の維持・獲得」という効用を満たしますが、それは審美歯科だって同じ効用を満たしてくれます。

 

コピー機は、「情報の共有、拡散」という効用を満たしますが、スキャニングしたデータをプロジェクターで映したり、メールで拡散したりすれば、同じ効用を満たしてくれるわけです。

 

同業者だけが競争相手だった時代から、異業種まで含めた「顧客獲得合戦」に突入した今、これまでと同じ思考回路のままでは、結果なんて出せっこないです。

 

では、売るための知恵をどう絞り出すか?

よく「売れる切り口が見つかった瞬間に爆発しました!」という話を聞きますが、まさにこの「売れる切り口を開発する」というアウトプット(知恵)に集中することが大事です。

 

フレッシュライフという靴下をご存知でしょうか?

ムレと匂いを抑制する機能性素材を使った靴下です。

この商品「通勤快足」というネーミングに変更したら、売上が15倍も跳ね上がったという、有名な逸話があります。

 

これは、単に名前を変えたわけではありません。

消費者目線に立って、売れる切り口を絞り出す「知恵勝負」に真剣に取り組んだ結果であることは間違いありません。

 

 

具体的なアプローチを2つほどお教えしましょう。

 

1つ目は、場面開発

2つ目は、欲求の深堀です。

 

 

場面開発は、今店頭によく積み上がっている「超超超大盛 gigamax(ペヤングソース焼きそば)」が分かりやすい事例です。

 

ちなみに、メーカーさんがこれを意識しているか否かは分かりません。

が、新商品開発コンサルタント会社で修行をさせてもらった時に、実際に某有名メーカーのカップラーメン開発現場に入ったことがあるので、そのアプローチ方法は普通にやっていると思います。

 

例えば、カップ麺(カップ焼きそば)は、いつ食べるものでしょうか?

ランチ?

夜?

それとも朝ごはん?

 

もっと思考を掘り下げると、個食ではなく、宅飲みやパーティーまたは家族での大皿メニューという切り口だってあります。

 

これまでカップ麺は「個食」しかありませんでしたが、「超超超大盛 gigamax」は「複数人数で食べる食事」という切り口で開発されたかも知れません。

新しいですね。

 

その商品の持つ特徴が、どのような場面で使われれば最も魅力的か?

このアプローチが、新しい伸びしろを作り出すことは間違いありません。

 

これは、新商品開発の事例ですが、これは既存商品の新市場開拓であろうが、既存商品のブラッシュアップであろうが、この「場面開発」は有効です。

 

既存商品の新市場開拓では、飲食店にある「呼び出しベル」が「工場用」に転用されて、事業が飛躍的に大きくなったのもこの「場面開発」のアプローチです。

 

製造ラインで働く工員さんが、トイレに行きたくなったり、壊れた部品が流れてきて困った時、マネージャーにヘルプを出す時に使われています。

https://www.j-ioc.com/wp-content/uploads/2018/06/media_kigyousindan_jioc.pdf(P20)

 

同社の呼び出しベルの特徴は、競合他社を寄せ付けない「電波の強さ」です。

飲食業界では、海外製の安い呼び出しベルが攻勢をかけてきていますが、彼らの電波では工場では使えません。

また、電波テストを実施する技術者もいないため、安心して大規模導入することもできません。

 

同社にとって、工場の呼び出しベルは「独壇場」です。

 

 

困った時に誰かを呼びたい。

そういった場面は、他にはないか?

思考を深めていくと、まだまだ他にも転用できる場面が見つかっています。

 

 

 

営業マンが一生懸命に努力したって、売上は良くても2、3倍程度。

しかし、場面開発に成功すると、10倍にも20倍にも売上を増やすことができます。

 

 

ぜひ、御社の既存商品でも、どのような利用シーン、場面で、自社商品の重要性が増してくるのか?

どのような場面で、ニーズが知覚化されやすくなるのか?

 

そんな思考方法で、自社商品を見つめ直してみてください。

 

少し長くなってしまったので、2つ目の売れる切り口の知恵の出し方「欲求の深掘」は、次回のコラムに譲りたいと思います。

 

乞うご期待ください。

 

 

 

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