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第338話 営業利益率が高い会社は「印象改善」に力を入れている。

 

 

 

「今期は広告宣伝費が倍増しましたが、過去最高益を上げることが出来ました。

やっぱり売上を上げることに集中すべきなのですね」

 

9月決算が、ようやくまとまったクライアント企業さんから、嬉しい報告を受けました。

 

ただ、税理士の先生からの決算書レビューをそのままおっしゃっているように聞こえてしまったので、物事の考え方を正すために一言付け加えさせて頂きました。

 

確かに財務諸表だけを見ると、広告宣伝費をかけたから、売上が伸びたと判断されてしまいがちです。
しかし、因果関係を熟慮しないまま、今期に突入すると「広告宣伝をかけることが売上上昇のカギ」だと、危険な思い込みのまま悲惨な結果を招いてしまうリスクがあります。

 

もちろん、同社の場合は今期に限ってはそのまま継続投資をしても問題ないと捉えてしまいますが、商品が変わったり、時代が変わったりして前提条件が崩れると、大変です。

 

どういうことか、今一度整理してお伝えしたいと思います。

 

まず、至極アタリマエのことですが、営業利益というのは、粗利益から人件費を含む一般管理費を差し引いたものです。

 

人件費には、営業マンの人件費も含まれており、一人当たりの「粗利益額」を増やすことで、結果的に営業利益に貢献していきます。

 

そんなことはわかっている!と、ページを閉じないでください。

 

以前のコラムでも書きましたが、知っていることと出来ることは違います。

 

例えば、商談効率が2倍高い商品を企画し、営業マンが受注しやすい環境整備に改善した企業があったとしましょう。ここでは粗利益は同額とします。

 

改善前は、

1本20万円粗利が取れる商品を、営業マン10人で、一人当たり月平均10本売っていたとします。

20万円×10人×10本=2000万円/月の粗利になります。

 

この現実から商談効率を2倍に引き上げられた改善策が成功したとしましょう。

すると、

20万円×10人×20本=4000万円/月の粗利になります。

 

人件費の総額が一人35万円平均だとして、350万円。

他、一般管理費が、1000万円だとすると、トータルの販管費は1350万円。

 

改善前の営業利益は、2000万円—1350万円で、650万円になります。

 

しかし、改善後は、広告宣伝費が月に50万円から100万円に増えたので、トータル販管費は、1400万円。

営業利益を計算すると、4000万円—1400万円ですから、2600万円になり、4倍もの営業利益改善に繋がったことになります。

 

もうお分かりだと思いますが、広告宣伝費を上げたから営業利益が増えたのではなく、商談効率を上げる作戦が成功したために、営業利益が大幅に上昇したのです。

 

つまり、直接的な因果関係としては、広告宣伝費と商談効率に因果関係があったことになります。

広告宣伝をしたために、商談環境が良くなり、結果、営業利益が上昇したわけです。

 

ただ、この視点だけでも視野狭窄に陥ります。

 

商談環境の改善は、広告宣伝費を増やしただけではないからです。

 

商品の見せ方の改善、チラシや提案書などの営業ツールの改善、そして、WEBサイトから広告までの広報活動の改善など、「見せれば売れる」という印象改善を徹底的に行うことで、商談環境は改善されるのです。

 

印象改善とは、潜在客や見込客が、その商品に出会った時に「購買欲求」を駆り立てられるように印象を見直すことです。

 

したがって、この印象改善なくして、広告宣伝費を投下しても、無駄撃ちに終わる可能性が極めて高いというわけです。

 

広告宣伝費は、あくまでも起爆剤でしかありません。

爆発力の根源は、地道な印象改善にあるのです。

 

印象改善>営業ツールの見直し>商談スタイルの修正>広告宣伝費の投下>営業利益率の向上という流れです。

 

けっして「広告宣伝費の投下>営業利益の向上」という単純な図式ではないのです。

 

御社では、営業利益を向上させるために、印象改善という手順を事業プロセスの中に組み込んでいますでしょうか?

 

 

 

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