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第395話 戦力になる営業マンを見分ける面接法

 

 

 

「新規事業の面接をやるので、立ち会ってもらえないでしょうか?」

 

先週、クライアント企業さんが新規事業に本腰を入れるために、営業マンを募集しました。

人手不足で募集広告の反応を懸念していましたが、フタを開けて見るとビックリ。

たくさんの応募が来ただけでなく、人材の質もバッチリ。

 

とても優秀な営業マンの皆様が集まり、社長も選びきれずに5名の採用が決定しました。

 

以前から、時折クライアント企業さんから「面接に立ち会って欲しい」とのご要望があり、時間が許す限りお手伝いしてきました。

 

しかし、身一つでは限界があります。

 

そこで、今回のコラムでは、私自身が営業マンを採用する面接官となった時に、

意識していることを書き綴ってみました。

 

まず、面接で一番大事なことは前提条件を間違えないことです。

 

当たり前のことではありますが、「ある事業を成し遂げるために、必要な能力を明確にし、その能力があるか否かをチェックすること」が大事。

 

前提条件とは、その必要能力となります。

 

今回は、「新規事業」または「未成熟な営業体制から骨格を作り上げ、その企業に合った営業体制を構築」するパターンに絞ってまとめておきたいと思います。

 

「新規事業」または「営業体制の構築」における「必要能力の共通点」は、3つあります。

 

1つ目は、「ゼロをイチにする力」です。

2つ目は、啓蒙活動が伴うケースが想定されるため、「ロジカルな説明能力」。

最後の3つ目は、説明能力の源泉となる「引き出し」の中身…つまり類似経験値の確認、の3つが必要になります。

 

 

具体的に説明しましょう。

 

  1. 「ゼロをイチにする力」(ゼロ1能力判定)

 

イチを10にする能力のある人は比較的多数派ですが、ゼロイチは少数派です。

この少数派を見分ける最も効果的な質問があります。

 

「新規事業の立ち上げをお任せします。営業リストはありません。あなたならどう開拓しますか?」とシンプルに投げかけます。

 

何かしらの答えを出してきたら、次なる質問をぶつけます。

 

「もし、それで成果が出なかったら、次はどうしますか?」と。

 

次なる策の考案力を確認するのです。

これを3回程度繰り返すと、その人の「仮説構築力」が見えてきます。

 

ゼロをイチにする力は、仮説力と壁にぶつかった時の耐性力が問われます。

 

「もし、それで答えが出なかったら…」と壁にぶちあたった時のイメージをさせると、顔がこわばる人、逆にニコニコしたり、ワクワクしたような顔をする人がいます。

 

ニコニコ、ワクワクタイプは、間違いなく「ゼロイチのタイプ」で、☆印をつけておいてください。

 

 

ちなみに、スグに成果を求めたい場合、中途採用なのに「これまでの顧客基盤」を利用しない人がいますが、その人は前職で大した実績を上げていない可能性が大です。

 

もちろん、前職が「同業種」の場合は、その顧客基盤を利用するのは、よくありません。

しかし異業種なら、全く問題はありません。

 

何もないところから、これまでの経験や資産を利用して、どう成果につなげるか。

この実績を土台にした仮説であれば、入社後の行動力はある程度担保されていると判断して良いでしょう。

 

 

次に 2. の「ロジカルな説明能力」は、冒頭にお話ししたキーエンス社のノウハウである「説得面接」をすることで浮き彫りになります。

 

説得面接とは、飛行機派の私(面接官)を、新幹線で移動するように説得してみてください。とその言葉通り「説得」する方法です。

 

キーエンス社の視点とは異なるかも知れませんが、私はこの説得面接を知った時、観察、評価すべき項目が自然と想起できました。

 

ポイントは3つあると思います。

 

  • 人を説得する際のパターン。
  • ロジカルシンキング
  • 提案力

の3つです。

 

「人を説得する際のパターン」は大きく分けて2種類のタイプがあります。

一つは、持論でねじ伏せるタイプ。

二つ目は、相手が抱える問題点を探り出し、説得する突破口を見つけ出すタイプです。

 

持論でねじ伏せるタイプは、商談トラブルが多くなるので注意が必要ですし、チャンネルが噛み合わない相手には、受け入れられないというリスクがあります。

 

相手の抱える問題点を探り出すタイプの方が、営業マンとして採用するなら無難です。

 

 

ロジカルシンキングも見定めることができます。

 

話の展開に一貫性があるか。

状況−課題−解決など、論理的に説得のロジックを組み立てる能力があるか否かを評価、判断することが出来ます。

 

理系商品の販売には、ロジカルシンキングは必須になります。

販売商品によっては、感情型の場合もあるので、自社商品のタイプに合わせて見極めてください。

 

最後の「提案力」の有る無し…も観察できます。

 

嫌いなもの、苦手なものを克服させて、A案よりもB案の方が魅力的であるという提案の切り口を考えなくてはなりません。

 

この提案力で営業センスがはっきりと見えてきます。

 

 

3つ目の説明能力の源泉となる「引き出し」の中身…つまり類似経験値の確認も行っておきたいところです。

 

経験を積んだ熟練ビジネスマンと早熟なビジスマンの一番の違いは、経験値の多さです。

経験値が増えれば増えるほど、ケースごとの成否体験を積んでいます。

 

この「引き出し」が多ければ多いほど、新しい類似行動を起こす時、判断の目安になります。

 

もちろん幾ら引き出しだけ多くても、物事を抽象化させたり、具体化させたり、概念を行き来させる能力がないと「判断の目安」には活用できません。

 

「引き出し」と「概念の抽象化、具体化をさせる能力」がセットで備わっていると、新規事業を推進する力に長けていると判断できます。

 

ちなみに、経験と年齢を積めば積むほど、別分野の活動は難しくなります。

例えば、ファッション業界で、有名ブランドをゼロから立ち上げた実力者を雇ったところ全く使えなかった…と「畑違いの人材を雇用して失敗した」というお話はよくよく聞きます。

 

業界をまたぐ時には、その業界固有のクセがあり、その成功体験をそのまま「引き出し」から出されてもピントのずれた事業推進に繋がる可能性が大です。

 

どの程度引き出しを持っているか。

そして、「概念の抽象化、具体化能力はあるか」

 

この2つはチェックしておきたいところです。

 

御社では、営業マンの面接に明確な指針を持って採用・不採用を判定していますか?

 

 

 

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