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第402話 勝ち組と負け組を分ける「x+yの公式」

 

 

 

「藤冨さん、“紳竜の研究”って知っていますか?あの島田紳助さんの講義は、お笑いではなく経営そのものですよね」

 

先日、知人コンサルタントの方とお茶をしている時、10年くらい前でしょうか、私も目から鱗が落ちた懐かしいDVDの話題に花が咲きました。

 

同DVDは、吉本興業が新人タレントを育成する目的で作られた養成所「NSC」の授業風景を撮影したもの。

タレントの養成講座なのですが、冒頭の方も言っている通り、まさに「経営そのもの」の考え方であり、実戦で活用すべき教えが詰まっています。

 

特に、(漫才師として売れるためには)「x+yの公式」で、ものごとを考えろ! と若手タレントに指導しているくだりは、秀逸です。

売れないタレントの解説のみならず、一発屋で終わるタレントと、長く売れ続けるタレントも、この公式で驚くほどクリアに説明されています。

 

ビジネスの世界で言うなら、長く成長し続ける事業領域を見つけ出し、市場から支持され続ける戦略のエッセンスは、この「x+yの公式」でも説明できます。

 

 

xとは、自分の能力。

この能力を紳助さんはさらに「才能×努力」と掘り下げています。

 

才能が1から5段階あって、“適切”な努力が5であれば、満点の25点になる。

でも、才能が3で、努力が不適切で1であれば、3点しか取れない。

 

例えば、高校野球では毎日500回も素振りをする人間は、そんなにいなくても、プロの野球選手なら、それくらいはみんなやっている。

何も考えずに素振りをしたって、人より抜きんでることはできない。

 

「どんなピッチャーが、どんな球を投げてきて、どうやって打つか?」

このイメージを1回1回しながら練習するのと、何も考えずに素振りをするのとでは、結果がまるで違ってくるというわけです。

 

これは、営業やマーケティングの世界でも一緒です。

 

どんな場面で、どう言えば顧客はどのような感情を抱き、どのような反応をしてくるのか?

 

この仮説と検証を繰り返し、繰り返し行っている営業マンと、何も考えずに商談を繰り返す営業マンとでは、雲泥の差が出るわけです。

 

x(能力)を上げるには、才能+適切な努力。

 

この適切な努力をするための大事な要素として、紳助さんは「y」を挙げているのだと私は感じています。

 

yとは、世の中の流れ。

これまでどんなことがあって、今どんな状況で、五年後、十年後、それがどんな風に変わっていくのか。これを研究することが大切だと言っています。

 

タレント活動でも、営業でも、事業活動でも、これは一緒ではないでしょうか。

自分(自社)の能力(=強み)を時代に適合させていかなければ、世の中は受け入れてくれません。

 

紳助さんも長く売れ続けるタレントは、必ずこの「公式」を持っていると言います。

 

「さんまだってそう。世の中の変化に合わせて、少しずつ自分を変えています。傍から見たら同じことをやり続けているように思えるかもしれないけど、売れ続けているということは、気づかないくらいゆっくり変わっているということなんです。」と。

 

実際、さんまさんは、若手が驚くほど「映画」「漫画」など、流行っているものは大抵は見聞きしており、「どこにそんな時間があるのですか?」とツッコマれている映像を見た記憶があります。

 

つまりy(時代の流れ)を分析して、x(自分の強み)とからみ合わせることが、習慣化されているからこそ、ずっと売れ続けているのです。

 

ところが一発屋は、何も考えずに自分のやれることだけをやり続けるなか、たまたま(時代)の方からxにぶつかってきてくれただけ。

出会い頭で起こった衝突事故のようなもので、それで終わり。

yはすぐに動いてしまうから、もって2、3年がいいところでしょうね。と若手タレントを喝破しています。

 

 

成功法則=「x+yの公式」

 

 

もう10年以上も前にDVDで聞いたことなので、すっかりと忘れていましたが、私が「自社が有利に戦える市場に絞る」時の3要素「強み」「欲求」「時代」のうち、紳助さんが言っていた「2要素」は、ここから無意識的に引っ張られていたかも知れません。

 

よく「強みを打ち出せ!」「USP(ユニーク・セールス・プロポジション)を明確にしろ」と言いますが、それだけでは売れないことが「x+yの公式」を見ても明らかです。

 

強み、強み、と呪文のように唱えて差別化を図ろうと努力をしても、どんどん市場とかけ離れていくものです。

 

そこには、「顧客」…つまり商売の主体が不在だからです。

 

 

顧客は、単独で存在しているのではなく、社会という「枠」の中に存在しています。

その「枠」の中に流れている空気感の影響によって欲求や価値観が変わってしまいます。

 

もっといえば「反応する情報」が変わってしまうわけです。

 

だからこそ、世の中の流れを読み取り、今のお客様は、どんな価値観、認識を持っているのだろうか?と考え、仮説をぶつけてみることが大事なのです。

 

 

ロングセラーの代表作品である「カップヌードル(1971年発売。49年間売れ続けている)」も、基本的な味は変えていないそうですが、具材の質や量は、より愛されるように改良を行っていると日清食品は発表しています。

 

中身だけではありません。

テレビCMも過去のCMをyoutubeなどで見るとわかりますが、時代、時代に合わせて、惹きつけるメッセージを変えています。

 

売る切り口も時代に合わせて変えているわけです。

 

御社では、x+yの公式に当てはめて、事業領域を定め、さらにyに合わせてセールスメッセージを変化させていますでしょうか?

 

ますます変化が激しくなるこのご時世。

より意識しなければならない公式なのではないでしょうか?

 

 

▼紳竜の研究▼これが無料になる時代になるなんて…情報化社会の時代を読まないと絶滅危惧種になりますね。

https://www.youtube.com/watch?v=yZQwCPVx1Cg

 

 

▼自己プロデュース力(島田紳助氏著)▼ DVDがまとまった本ですがサクッと読めます。動画を2時間も見る時間の無い方はこちらをオススメします。

https://amzn.to/37N0Nfl

 

 

 

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