とことん「本質追求」コラム第471話 逆境をバネにする経営者の共通点とは

 

『また緊急事態宣言が延びましたね…さすがにネガティブな思考になってしまいます』

 

先日、コンサルティング先の社長がポツリと語った本音。

外食大手企業を率いるワタミの渡邉美樹社長も、緊急事態宣言の6月延長分だけでも営業利益5億3000万円減と窮状を訴えていますが、目に見える打撃の多い産業だけでなく、メディアが報道しない産業にも甚大な影響を及ぼしているのが現実です。

 

一見すると活況産業(?)と見られる医療業界も、実は売上減に悩まされているところが多く、日本病院会や全日本病院協会の調べによると、半数以上の病院が依然として赤字状態とのこと。

コロナ感染に恐れた人たちが、病院通いを控えているのがその原因とされているようです。

他にも「貴金属業界」「人材派遣業」「アパレル産業」「建設・不動産業」「タクシー業界」など広範囲の産業に減収圧力がかかっていますが…

 

それでも、業界の減収圧力を横目に見ながら、業績を躍進させている企業もあります。

 

私のクライアント企業さんも業界は沈んでいても、元気の良い企業は何社もあります。

 

その経営者の共通点は…

 

一言で言うと「消極思考で現状を捉え、積極思考で思考・行動する」タイプです。

 

上述の社長も、まさにそのタイプ。

ネガティブ思考になっちゃいますよねーと言いながら「次なる打ち手」を話していると目が爛々と輝き出します。

 

必ずや、業績が回復するものと私は確信しました。

その理由は、実際に「勝ち目」が見えると猪突猛進に突き進む「危機的状況時 行動派タイプ」だからです。

 

よく、プラス思考が大事!と言われますが、危機到来時に同じ考えを持ってくるのは危険です。

 

今から25年くらい前にベストセラーになった「脳内革命」(春山茂雄氏著、サンマーク出版)でも、マイナス発想をすると体内に分泌したノルアドレナリンの毒のせいで病気になり、老化も進み、早死にしてしまうのです…と説かれていました。

 

確かに、それは事実でしょうし、平時でのマイナス発想は避けるべきでしょう。

 

しかし、「平時と危機」の時の対応は全く異なります。

 

今、置かれている状況が「マイナスの状態」であれば、それを「プラスの状態」または「プラスになる道を歩んでいる状態」にしなければ、無意識レベルでストレスが溜まるはず。

 

それを無理やり「プラス思考」に持っていってしまったら、「なすべき対策」が打てないわけですから、さらに「マイナスの状態」に追い込まれてしまいます。

 

マイナスの状態から脱しきれず、負のスパイラルに陥れば、やがて「プラス思考」をしたくても、できない状況に追い込まれるのは、簡単に想像ができます。

 

従って、「マイナスの状態」や「(コロナなどによって)事業環境が悪化」している時は、「マイナス思考」で現状を正しく捉え、その状況を脱するためにはどうすれば良いのか?と「プラス思考」で思考・行動していくことが大切です。

 

マイナス思考で捉えると言うと、ちょっと誤解が生じるかも知れませんが、正しくは今置かれた状況をディスカウント(値引き)せずに、ありのままの姿で現状を捉えることが大事と表現した方が良いかも知れません。

 

もちろん、ありのままの姿で現状を捉えると、強いストレスに苛まれます。

でも、それはそれで良いのです。

 

上述「脳内革命」の著者春山茂樹先生も同書の中で、こう書いています。

 

「極限状態をずっと体験していると、そのうち喜びに変わってくる。これは反射的にそうなります。そしてその体験を記憶としてDNA、RNAに叩き込むと、次からつらい修行でも脳内モルヒネが出て幸福感を感じられるようになるのです」と。

 

スポーツ選手でも、練習せずにオリンピックで金メダルを取れる人はいないはずです。

そのスポーツ選手も最初から練習が好きな人は少数派のはず。

さらに、一度も練習が嫌になったことがない人なんて、皆無に等しいでしょう。

 

強いストレスを感じても、その状態を抜け出すための「正しい努力」を続けていれば、努力の結果から得られる幸福感に包まれ、ストレスをストレスと感じなくなるのは、懸命に何かに打ち込んで成果を出した経験のある人なら皆わかると思います。

 

ストレス=悪でないのです。

 

例えば、生命にとって、酸素は必要不可欠の物質ですが、酸素は本来「毒」(ストレス)です。

鉄が酸化して錆びるように、過度の酸素は私の身体も錆びさせてしまいます。

 

しかし、同時に「巨大なエネルギー」をも生み出してくれます。

 

逆に言うと巨大なエネルギーを生み出すには、毒を取り込むことが必要なのかも知れません。

 

そう考えると、ストレスの原因となっている「マイナスの状態」や「(コロナなどによって)事業環境が悪化」も、エネルギーの源泉となっていると捉えることができます。

 

業態転換や次なる事業の柱を育てる新規事業の推進などには、巨大なエネルギーが必要です。

だからこそ、マイナスの状態や事業環境の悪化も、「大きく変わる良いキッカケ」と、捉え直すことが大事です。

 

マイナスの状態や事業環境の悪化を「いつか自然と好転する」とか「なんとかなるさ」と楽観視して、ポジティブ思考で捉えてはダメです。

「このまま行ったらマズイ」とネガティブに現状を捉え、「どう打開するか!」とポジティブに現状に立ち向かうことが大切です。

 

コロナが終息しても、経営環境が厳しい状態のまま続く業界は山ほどあります。

 

フィルム式カメラから、デジタルカメラに移行して、「フィルム市場」が激減したように、市場自体が急速に萎む業界もあるでしょう。

 

今、自社が置かれた環境をまずは正しく見つめること。

この状況把握を見誤れば、待ち受けるのは「ゲームオーバー」しかありません。

 

御社では、コロナ終息後の事業環境はどのようになるだろうか…と、ディスカウントせずに正しく捉え、ポジティブな対応策を思考できていますでしょうか?

 

 

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