とことん「本質追求」コラム第602話 人工知能(AI)は、どこまで営業の戦力となるのか?

2月1日、皆さまにお届けしようとした「営業部門AI×DX実践研究」は、残念ながら動作不良によりお届けできずに終わりましたが…
リカバリー配信を聞いてくださった方からは、「内容的には良かったです!」と励ましの声を頂戴しました。

中でも、『人工知能は、どこまで営業の戦力となるのか…とても興味深いです」とのコメントがありましたので、本日のコラムでは、藤冨の知識を寄せ集めて、「営業部門におけるAIの社会浸透によるインパクト」を予測・整理してみたいと思います。

まず、人工知能(AI)が、営業部門の戦力としてどのような位置を占めるかについて考える必要があります。
セールスプロセスをざっくりと3つに分けて、考察してみたいと思います。


1つ目は「見込客集客の戦力化」です。
商談のキッカケづくりを「営業マン」に頼らない会社が、すでに大半を占めるようになりました。
昔のように、飛び込み、テレアポ で見込客を発掘している会社は、極めて少数派です。

ほとんどが、WEBサイト、広告、展示会、DMなどから、商談のキッカケづくりをしているはずです。
この見込客集客の成否は、ターゲッティングとコピーライティングなどのクリエイティブがキモを握ります。

また、最初からうまくいくケースは稀で、クリエイティブを微調整しながら、反応率をあげていくのが定石です。

つまり、効果的な仮説(クリエイティブ)と、検証(効果測定)が、ポイントとなるわけです。
双方も業務は、いずれも「スキルを要する仕事」です。
優秀な人材は、限られており、かつ給与も高額となります。
外注するにせよ、高額なフィーを要求されます。

しかし…
このクリエイティブは、並レベル程度なら、生成AIがアウトプットしてくれる時代になりました。
このコラムが読み終わったら、すぐに試してみてください。
集客用のコピーライティングの王道『私たちは、世界初の空間ディスプレイの開発に成功しました。場所も取らず、設置場所の移動も簡単。スクリーンの必要もありません。この空間ディスプレイを売り込むためのセールスコピーを1000文字程度で書いてください」とチャットGPTに入力してみてください。
2流のライターよりもマシなコピーを書いてくれます。

また、Googleアナリティクスなどの難しい解析も、AIがポイントを絞って教えくれるようになります。

この現実を知っているか、知らないかで、大きく会社の競争力は変わってくるのは間違いありません。

と言うのも、上述のような売り込み型のセールスコピーは、効果が薄くなってきています。
集客テクニックは、日進月歩で変化していますから、最新情報をキャッチアップするだけでも大変。
昨日まで効果的だった集客テクニックが、いつまでも反応率が維持できるか、保証はありません。

最新情報を常にキャッチアップし、AIに的確なプロンプト(指示命令文)を入力できるスキルを身につけることが大事。
情報感度の低い人よりも、人工知能の方が、確実にレベルの高い仕事をしてくれるのは、もう間違いのない現実となってしまったのです。

2つ目は「商談力の向上」です。
先日のライブ配信でも紹介しましたが、自社で一番売れる営業マンと、その他大勢の営業マンの違いは何か。
いくつかの要素はありますが、的確な訪問先、対応スピード、提案内容、この3要素は、商談力に大きな影響を与えます。
一言でいうと、「誰に、どんな提案をどれだけスピーディーにおこなったか」
このチェックを営業マネージャーが部下におこなっていたら、営業部門全体の商談力は確実にあがります。
逆に言うと、どんな提案をしたら良いか、迷っているうち、タイミングを損ねて、失注してしまう商談が多ければ、多いほど、全体の売上が低迷することになります。

藤冨の経験値からすると、「次の打ち手が見えず、フリーズ」しているケースが多い営業マンが多い企業は、総じて業績低下に苦しんでいます。
「なんだよ、そんなことで止まっているのか!こうすりゃいいじゃんか!」とトップセールスなら5秒で答えがでるケースも、数日、数週間も放置されている。
それじゃ失注するのは、ある意味アタリマエなのですが…

営業マンの心理からすれば、「こんなこと聞いたら、無能だと思われる」とか、「前に聞いたかも知れない。同じこと聞いたら叱られるかも知れない」と思えば、上司や仲間に聞けないのも理解できます。

そこで、AIを徹底的に活用するカルチャーを組織に根付かせれば、「糞詰まりの商談」が解消されていきます。
当然のことながら、商談力は向上し、必然的に売上増加につながっていきます。

これは、自社の優秀な営業マンのノウハウを、AIに学習させることで可能になります。
未来予測ではありません。
明日からでも稼働できるシステムになっています。

3つ目は、顧客サポートです。
これも、藤冨が様々な企業に関与してきて、実感していることですが…
新規顧客の獲得率が低迷している企業の営業マンと面談すると「既存顧客のお守りに労働時間の大半を占めているケース」がほとんど。
ひどいケースになると、複数の顧客に、同じ内容を答えているなど、びっくりするほど生産性の低い現状を放置している企業も少なくはありません。

「製品の使い方」「トラブル対応」…
これも、すべてAIの方が得意。

そんなことを言うと、システムに対応させるなんて、サービス力が低下しますよ!と反論する声もありますが、ハッキリと言わせてもらいます。

親切丁寧で愛ある対応をすることは、AIに学習させたら、人間よりもバラツキなく、相手にほっこりする言葉を付け加えながら、上手に対応してくれます。

まだまだ書ききれないアイデアがたくさんありますが、サクッと構想するだけでも、AIが営業部門の生産性を引き上げることが、何となく理解できたと思います。

御社は、AIを自社の労働力として取り込み、新しい時代に適応していきますか?それとも食わず嫌いで、低生産性に甘んじた経営を続けますか?

追伸
生成AIを業務に取り入れようと、外部のシステム会社に依頼すると、平気で平気で百万円単位のフィーを請求されます。
便利そうなツールの導入も、月額10万円〜と、黎明期ゆえに価格が高止まりしている現状です。
でもですね。
システムの作るのは、いま素人でもできる時代になってきています。
まだまだ、わかりにくい部分も多いのですが、数年、いえ数ヶ月後には、小学生でもできるシステムが開発される時代です。テクノロジーはあらゆるも壁を取り除くのです。

AIを業務に取り込むのは、「設計思想」がもっとも大事。
でも、残念ながらシステム屋さんで、この設計思想をもっているところは、めちゃくちゃ少数派です。
その少数派も、自分のポジションを理解しているから、べらぼうに高額な提案をしてきます。

そこで!!
我々、実践家が集まって、皆で知恵を出し合い、皆で教え合い、皆で成長していく世界を作りたい!
そう考えて「営業部門AI×DX実践研究会」を立ち上げます。


▼ぜひ、詳細ページをご覧ください(画像をクリック)▼


また、本コラムを読んで、何かが変わる!我が社も変革を起こしたい!!
と感じられた経営層の方に、藤冨とディスカッションができる「相談会」も企画しました。
今週の土曜日(2月10日)13:30−16:30まで東京・神田で実施します。
ぜひ、奮ってご参加ください。
1名でもご希望があれば、終了後に神田で一献傾けながら、次なる社会の未来を語り合いたいと思っています!

▼営業部門AI化・生産性向上相談・座談会▼

[著 藤冨雅則]