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第321話 「自社の強み」を伝える技術

 

 

 

「当社の強みは、●●技術を使って、▲▲をなし得ることです。他には…」

 

 

先日、クライアント企業さんの営業マン全員に、自社の強みをプレゼンしてもらう機会がありました。

 

1ヶ月の間、宿題としてまとめ上げてもらっていたのですが、わかりやすい程雲泥の差がハッキリと出ていました。

何がわかりやすいかって、「営業成績」と「自社の強みの認識度」の相関関係がハッキリと見えたのです。

 

トップセールスマンは、顧客と対話をしているのが頭に浮かぶほど「具体的な言葉」を持っています。

反対に、成績が芳しくない営業マンは「言葉が抽象的」です。

プレゼンを聞いていても、対話のイメージが湧きません。

 

前回のコラム「伸びる新規事業 苦しむ新規事業」では、「細部にこだわる事が大事」とお伝えしましたが、営業でも同じ事が言えます。

 

具体的な言葉は、相手の頭に映像を浮かばせます。

その映像が「話の信ぴょう性」へと繋がり、買い手の感情を刺激していくのです。

 

たとえば、「超軽量かつ、高い強度を持つ素材」を販売している営業マンがいたとしましょう。

 

売れない営業マンは、そのまま抽象的な言葉で顧客に自社商品の強みを説明します。

「当社の素材は、非常に強度が高く、かつ軽量にできた素材です。技術的には…」と。

 

どうでしょう。

頭の中に、何かの映像が浮かびましたでしょうか?

おそらく、言葉だけが脳みその中にスルッと入ってきて、そのままスルッと出てしまったのではないでしょうか?

 

それでは、売れる営業マンは、どの様にセールストークを組み立てるのでしょうか?

 

当社の素材は、競合商品と比較し120%の強度、30%の軽量化だったとの試験結果を経て、ボーイング777に採用されまた。弊社は無名企業ですが、先方の技術部門の方が、東京大学で軽量素材の研究をされていた様で、弊社のアプローチに強い興味を抱いてくれました。おかげで評価テストまでこぎつける事ができたのですが…」と

 

 

話に具体性が伴っています。

 

どうでしょう。

頭の中に映像が浮かびましたでしょうか?

少なくても「固有名詞」であるボーイング777や東京大学という言葉が出た瞬間に無意識的に映像が浮かんだはずです。

 

 

セールスやマーケティングの世界では、脊髄まで浸透させなければいけない原理原則があります。

 

それは、そもそもお客様は、

「あなたの話を聞きたくない」

「話の内容を信じられない」

「今すぐ行動する必要を感じない」

つまり、「聞かない、信じない、行動しない」というメンタルブロックが働くという現実を常に忘れずにいなければなりません。

 

この「聞きたくない」「信じられない」という買い手のメンタルブロックを外すには、相手が聞きたくなる様な「話題」で、その話に「真実性」が宿っている必要があります。

 

聞きたくなる話題は、相手の興味はどこにあるのか?を観察し、色々とボールを投げる中でアタリをつける他ありません。

 

そして、あなたの話に真実性を宿らせるためには「具体性」が必要不可欠なのです。

 

島田伸助さんの著書「自己プロデュース力」の中で、自分たち(紳助、竜介)は、先輩芸人の横山やすし・西川きよしや、オール阪神・巨人らと比較し「俺らは下手」「言葉の説得力が違うからお客さんを笑わせられない」と自己分析し、こんな努力をしていたそうです。

 

「昨日、心斎橋で歩いていたら1万円落ちててん」と先輩芸人が言うと、お客さんは「へぇー、落ちてたんや」と思う。

 

でも、俺らみたいな当時名も無い若造ふたりが言っても「所詮ネタ」と思われてしまう。

 

 

これは、営業でも同じです。

ベテランや売れる営業マンは言葉に説得力があるけど、そうでない人には言葉に説得力がありません。

 

では、どうするか。

紳助さんの書籍に戻って彼らの努力を見てみましょう。

 

「どうやったら信じてくれるか、必死で伝えるしかない。一所懸命必死で異常なくらい必死で伝える気持ちが絶対に不可欠」

 

それプラスα、リアリティのある一言を添える。

 

「昨日歩いててん、そしたら1万円が道にピッターっと印刷されたみたいにひっついててんけど…」みたいな「犯人しか知らない事実」があれば、人は信用するんです。

 

と、自分たちの漫才にお客さんを引き込む努力をしていました。

 

そもそもお客様は、知らない人の話なんて「聞きたくない」「信じない」、が前提になって、どうやったら「聞いてもらえるか」「信じてもらえるか」を必死に考えていることがわかります。

 

 

これは営業活動でも、見込客を集めるためのマーケティング活動でも、全く同じことが言えます。

 

 

自社の強みを語る上で、「相手の頭に映像が浮かぶほどの具体的な言葉」をどれだけ持っているか。

 

この差は、歴然となって売上に表れてきます。

 

相手が興味を抱いてくれそうな「話題」を具体性のある言葉を持って話せるか。

そもそも、その話題をどうやって「仕入れ」をするか?

 

それは「現場」にしか転がっていません。

もっと言うと、その転がっている言葉は、顧客や非顧客の頭の中にしかありません。

 

その頭の中にあるものを引き出すには…

 

大前提として「相手(お客さん候補)を好きになる必要」があるのです。

 

 

世の中は、「好かれる方法」ばかりが説かれています。

「好かれる方法」を消費者が求めているから、その様な情報ばかりが氾濫するわけですが、どうも私には違和感があります。

 

成果を出している営業マン。

儲かっている事業。

 

全てにおいて、相手を好きになっている人や企業が成果を出しているのが現実です。

 

だから、本来は「好かれる方法」よりも「好きになる方法」の方が大事なはず。

 

 

相手が興味を持ってくれそうな「話題」を提供できるか。

話す内容を信じてくれる様な「具体的な言葉」を持っているか。

結果として、相手の頭に「映像」を浮かばせることができるか。

 

全て「相手目線」であり、相手を好きになることで、自然と努力ができるはずです。

 

ぜひ、自社の営業スタッフに自社の強みを書かせてみてください。

御社の営業スタッフは、具体性のある言葉を用いて、聞き手の頭に映像を浮かばせることができましたでしょうか?

 

 

 

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