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第366話 市場迎合視点との決別

 

 

 

『その企画 はちょっとニッチすぎてビジネスにはならないのではないでしょうか?」

 

 

とある企画を持ち込んだ先から否定的な返事が返ってきました。

その代わりに、大手企業も参入しているビッグマーケットの方向性を探れないか?との逆提案。

 

個人的な接点であれば即断即決で断っていましたが、クライアント企業さんの事を考えると無碍にもできず、一旦はその方向性で検討してみることにしました。

 

  • 私自身がその業界にさほど明るくないこと。
  • 逆提案を受けた企画は短期的にはキャッシュに転換しやすそうなこと。

 

2点の理由から、一度広い視野を持って企画を見直す良いチャンスになると判断したためです。

 

しかし、諸手を挙げて提案を受け入れるつもりは毛頭ありません。

 

頑固になって持論を通したいのではなく、中小企業…とくにクライアント企業さんの起業からの歴史、企業文化、同社の強み、資本力、人的資源など様々な前提条件を鑑みると、大手企業も参入している競争まみれの市場で戦うのは、組織が疲弊するだけと判断しているためです。

 

 

そもそも粗利益率が高くても、営業利益率は期待できません。

 

売上を上げるためには、広告・販促・営業コストの投資が必要不可欠だからです。

 

画一化、同質化している市場で顧客を獲得するには、競合よりも『露出』を増やす必要があります。

 

大量に広告を打つとか、営業マンを大量投入するとか…平たく言うと金がかかるわけです。

 

 

なので、資本力を武器にできない場合は、ニッチ市場を見つけた方が得策です。

 

 

コモディティ化しつつある過当競争市場ですから、ニッチ市場が生まれる土壌は確実に存在しています。

 

なぜなら、既存商品・サービスへの不満が顕在化することからです。

 

画一化した市場には、多様性を求める消費者が…

同質化している商品・サービスには、異質性を求める消費者が…

 

必ず生まれてきています。

 

 

多様化した分割マーケットに、異質性を持った商品を売り込むなら、少ない投資で見込客を発掘することが出来ます。

 

しかも今の時代は、異質性にチャレンジする企業にとっては、とても良い時代です。

 

インターネットやSNSを武器にできるからです。

 

反響を得るためのコストが肥大化しているインターネット経由でのマーケティングでも、異質性を極めると覚悟した商品・サービスであれば、比較的低コストでも社会に普及させることが出来ます。

 

 

日経新聞 にイオンの岡田社長が、デジタル化が進む社会でリアル店舗を持つ企業は、どんな未来を描くのか?と言うインタビュー記事が載っていました。

 

 

その記事の中で、興味深いコメントがありました。

 

◾消費は巨大ブランド離れ

「流れは反・巨大ブランドだろう。今はスタートアップ企業の小さなブランドが、すごく短期間にシェアを取る。ネットでどんどん拡散して、小売店を通じなくても売れるので、あっという間に伸びる。今、米国では10年前になかったようなヨーグルトのブランドが大変な売れ筋だ。『大量生産方式の既存のブランドと違って健康に良い製品です』と打ち出すと、多くの顧客を獲得できる」

 

と、アメリカ市場で今起きている事象を紹介しながら、日本の未来を語っていたのです。

 

※ 革新、日本では らちあかぬ イオン・岡田氏が描く未来より(5.19 日経新聞)

 

 

  • 消費者が今、どのような情報に晒されているのか。

 

  • 置かれた環境にどのような変化が起きているのか。

 

  • 不安・不満などの不の要素が顕在化していないのか?

 

  • 欲求を満たそうと商品・サービスを開発、提供している事業者は、どのように市場から支持されているのか。

 

 

売り手目線ではなく、お金を払ってくれる顧客からの目線、皮膚感覚に敏感になれば、必ずニッチ市場は見つかります。

 

ニッチ市場は、資本力を武器にしたジャイアンがいません。

 

敵に邪魔されず、自らの計画を愚直に遂行することで、未来が開けていきます。

 

立ち上げるまでの苦労はありますが、独壇場を築けた時の喜びは、何物にも代え難いものがあります。

 

そもそも、これこそがドラッカーの言う『事業の目的』を達成した姿です。

 

市場に迎合して、市場の奴隷になるくらいなら、知恵熱が出るほど頭脳をフル回転させて市場を創造した方が、よほどやり甲斐があります。

 

御社は、市場を創造する方針を打ち立てていますか?

それとも、市場に迎合したままで、日々の仕事に追われているだけでしょうか?

 

 

 

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