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第336話 売上に影響する初期値鋭敏性とは

 

 

 

『藤冨先生の言っていることは簡単なように聞こえるけど、かなり難しいことを言っていますよ』

 

 

前回のコラムで『ビジネスにおいては、行動力が何よりも大事です。しかし、行動する前の「顧客を想う時間」も、同等、いえそれ以上に大事です』という文脈を読んだ方からポツリと言われた一言です。

 

先週の25日(木)、1年間に3〜4回開催している自主開催セミナーが行われました。

 

新規事業を立ち上げたいと、そのヒントを探りに来られた本コラムの読者でもある社長さんがご参加いただいた際に、お話ししたのですが、私はその感想が出ただけでも、8割方、その社長さんが実施する事業は上手くいくと感じました。

 

事業の目的が、売上になっている経営者には中々理解してもらえないのですが、事業の目的が、価値の創造市場との共振などマーケット思考になっている経営者の方には、理解のできる概念です。

 

  • こんな商品があったら、みんな喜ぶに違いない。
  • こんなサービスがあったら、みんな驚くに違いない。
  • こんな事業だったら、多くの困っている人を救えるかも知れない。

 

そのビジネスをする上で、当社の知識、経験、ノウハウが役立つに違いない。

 

そんな市場に貢献するような姿勢があると、市場が「共振」して成功しやすいのだと感じます。

 

少なくとも、私が新規事業の立ち上げや既存事業の立て直しのお手伝いをしてきた経験上、この最初の1歩で、ほぼその事業の成功確度が決まっていると最近は確信するようになりました。

 

藤冨のセミナーでは、波及営業を3つのステップに分けて、事業を推進するようにお伝えしています。

 

最初の1歩が、自社が有利に戦える市場に絞ること。

二つ目のステップが、営業が有利に運ぶ「導入実績」の提示や「権威からの推奨」などの信用の移転効果を働かせる道具を手に入れること。

三つ目のステップが、信用の移転効果を武器に、拡販戦略を組み立てること。

 

この3つなのですが、最も重要なのが、第一ステップの自社が有利に戦える市場に絞ることとお伝えしています。

 

本コラムでもなんども取り上げていますが、「強み」と「顧客の欲求」と「時代」が重なり合ったポイントが「自社が有利に戦える市場」になります。

 

顧客の欲求に寄り添い、自社の強みを持って、その欲求を充足していく。

その欲求や自社の固有の技術やノウハウをどう時代にマッチさせていくか。

こういった思考プロセスが、前回のコラムで取り上げた「顧客を想う時間」になります。

 

ただ、顧客を想えば成功するのか?というと、そんなに単純でもありません。

絶対に成功する成功法則が存在しないのは、自然界と同じカオスが働いているからです。

 

カオス理論では、同じ結果が出ないのは、同じ前提条件が存在しないからとされており、その前提条件を「初期値鋭敏性」という言葉で表現しています。

 

 

初期値鋭敏性とは、とっつきにくい単語ではあるものの、とても上手に表現された単語だと藤冨は感心しています。

 

初期値は、最初の条件を意味して、鋭敏性とは、最初の条件によって、結果が鋭く敏感に変わっていくという理解をすることが出来ます。

 

単純に言うと、前提が変われば、結果も変わるということです。

 

ブラジルで蝶(ちょう)が一匹羽ばたいただけで、テキサスでハリケーンが起きるのか?というテーマで講演されたほど、小さな条件であっても、結果が大きく変わるとされるのが、この初期値鋭敏性の概念です。

 

なるほど、様々な事象を見ても、この概念の正しさには大きく頷くことが出来ます。

 

超一流のプロゴルファーでも、全く同じ結果の出るショットを打つことは出来ません。

 

例え、風の影響がなくても…です。

 

  • スタンスを取る芝の硬さ
  • 足の沈み具合
  • スタンスの水平性
  • グリップや手の平の水分状態
  • 足の裏の水分状態
  • 一緒にラウンドする相手の状態
  • キャディとの相性
  • ボールのライ

などなど、初期値が全く同じ状態でのショットは、まずあり得ません。

 

だから、結果が大きく変わってしまう。

 

これは商売でも全く同じです。

 

  • 商品の持つメッセージ性
  • 商品が与える顧客へのメリット
  • 商品企画時に顧客を想うがために生まれた機能・性能
  • 商品名
  • 価格
  • 営業マンの取り扱い態度や姿勢
  • 営業マンの商品や業界知識
  • 非顧客における選択肢の状態
  • 代替効用が得られる商品の存在
  • チラシやカタログなどのデザイン
  • (ホームページ)検索エンジン上のポジション

などなど、たくさんの前提条件が絶妙に噛み合った結果、売上という成果に繋がっています。

 

  • 強みを磨き上げましょう。
  • お客様の欲求を深掘りしましょう。
  • 競争環境などお客様の置かれた状態(時代)を加味しましょう。

 

と、とてもシンプルに聞こえるかもしれませんが、初期値鋭敏性を意識して最高に売れる前提条件を整えましょう!というテーマを掲げた瞬間に、頭を抱えるほど課題が山積みになるはずなのです。

 

前回のコラムで『ビジネスにおいては、行動力が何よりも大事です。しかし、行動する前の「顧客を想う時間」も、同等、いえそれ以上に大事です』と言った真意はここにあります。

 

御社でも、初期値鋭敏性について、もう少し敏感になってみませんか?

 

 

 

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